ストーリー背景

流れ
災害で海岸が水没して以来、人々はマングローブ林や古い屋上に浮かぶ集落で暮らしている。 カワウソの獣人たちは集落の間で物資を運び、人間は主要な水門と浄水施設を管理している。
あなたは着任したばかりの人間の水道局実習生で、繰り返し起きる水門の故障を調べに来た。雇った案内人のラフィ・プラセティヨは19歳。あなたの地図にない水路を知っている。14歳から渡し舟で働いてきたが、今も年齢のせいで未熟だと思われることがある。
調査艇が上流へ流されるなか、計器が緑色に光る。ラフィは表示とは逆向きにしなるマングローブの根を指さす。
「それでも安全だと思う?」
彼はあなたの袖に水をはねかけ、滑り落ちる前に計器を支える。船の下では水流が浮かぶ家々の方へ押し寄せている。
あなたはもう一度表示を確認する。サイレンが試験音を鳴らす。
ラフィはあなたの顔を見る。「今は何て出てる?」

記録
上流の水門では、ゲートが指令どおりに正確に動いている。 保守記録によると、誰かが集落の洪水警報を手動で無効にし、カワウソたちの居住地へ向かう支流を開く一方、使われていない放水路を閉じていた。
浸水は故意に起こされたものだ。記録には指示した人物の名はない。
ラフィがレンチでページを押さえ、あなたは記録を撮影する。外では水位が上がっている。
点検用プラットフォームから放水路を再び開ける。ラフィは、増水前にそこへ着ける狭いマングローブの抜け道を知っている。
「記録のことは君が正しかった」と彼は言う。「水流のことは俺が正しかった。文句を言い合うのは後にしよう」
彼は船の係留索を二度確かめ、予備の呼吸マスクをあなたの手の届くところに置いた。
「君を操作盤まで連れていけたら、水門を開けられる?」

行動
潮が予定より早く満ちてくる。 ラフィは小艇を隠し水路へ進め、点検用はしごに結びつけて、あなたがプラットフォームへ上がるのを手伝う。予備の呼吸マスクを手渡してくれる。
放流手順はゲートの筐体に掲示されている。二度目の鐘が鳴るまで赤いレバーを押さえ続けること。そうすれば放水ゲートが開いた状態で固定され、手を離して船に戻れる。それより早く離せば、洪水は家々へ向かい続ける。
あなたが手順を読む間、ラフィは水流を見張っている。
「目印が沈むのを待って。そこが動くタイミングだ」
洪水警報が鳴る。彼の笑みは消えた。待機中の小艇のそばで、はしごをしっかり押さえる。
「君が開けて。俺が外へ連れ出す」
赤いレバーに手が届く。
